シェーグレン症候群

シェーグレン症候群って聞き慣れない病気ですが1933年にスウェーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレンの発表した論文にちなんでその名前がつけられた疾患です。ですのでまだ研究が始まったばかりの病気です。日本では1977年の厚生省研究班の研究によって医師の間に広く認識されるようになりました。シェーグレン症候群は主として中年女性に好発する涙腺と唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫疾患で、また全身性の臓器病変を伴う全身性の自己免疫疾患でもあります。シェーグレン症候群は膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、混合性結合組織病)に合併する二次性シェーグレン症候群と、これらの合併のない原発性シェーグレン症候群にわけられています。シェーグレン症候群の特徴ですが目の乾燥(ドライアイ)、口腔乾燥の症状のみがある患者さんで、ほとんど゛健康に″に暮らしている患者さんもあります。なかには症状がひどくてひどい乾燥症状の人もあります。食事のsaiにだ液がでにくいので飲み込みにくく絶えず」水分を摂りながら食事をするなどあります。2つ目は全身性の何らかの臓器病変を伴うグループで、諸臓器へのリンパ球浸潤、増殖による病変や自己抗体、高γグロブリン血症などによる病変を伴う患者さんです。ほかは割合は少ないのですが悪性リンパ腫や原発性マクログロブリン血症を発症した状態です。免疫の病気なのでなかなか症状がでてこないとわからないこともあるようです。 日本には20000人ぐらいの患者がいるとありますが、わからないでクラしている人も含めるとシェーグレン症候群にかかっているひとは、もっと増えると見られています。

シェーグレン症候群になる人。

シェーグレン症候群になるひとは、統計的に特徴があるようです。シェーグレン症候群の年齢層は50才代にピークがあります。少数ですが、子供から80才の老人まで発症することもあります。男女比は男1人:女14人で、女性に多く発症します。関節リウマチの患者さんの約20%にシェーグレン症候群が発症します。その他の膠原病の患者さんにも発症することがあります。中年女性で膠原病や関節リウマチの患者さんにあらわれやすいということですね。シェーグレン症候群の病気の原因ですが、自己免疫による疾患で、自分の身体の成分に対して免疫反応を起こすことによる疾患です。遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、更に女性ホルモンの要因が考えられています。これらの4つの要因が複雑に関連し合って発症するものと考えられ、どれか一つの原因で発病するわけではないようです。シェーグレン症候群の研究はまだはじまったばかりなのでこれからもっと病気の解明が進んでいくと思います。シェーグレン症候群と診断されたら、心構えとして病気と共存する。生活を積極的にエンジョイする工夫をする。出来ることは何でもやってみる。人と同じことが出来なくても、他の方法で楽しむ工夫をする。同じ病気にかかっているのは自分ひとりではない。わるい方へばかり考えないなど気分的に前向きな態度でいることが精神的にもいいようです。

シェーグレン症候群の治療

シェーグレン症候群の治療について。現在シェーグレン症候群の研究が進んできていますが、根本的な病気の解決にはいたっていないようです。なので、シェーグレン症候群の治療についてはまずは乾燥症状を軽快させることと疾患の活動性を抑えて進展を防ぐことが重要になってきます。目の乾燥、口の乾燥がひどくなると時には社会生活を営む上で大きな支障がでてくる可能性があります。毎日の点眼、口腔清潔を心がけエアコン、飛行機の中、風の強い所、タバコの煙などに注意が要ります。前進的に乾燥を訴える人には皮膚に対しても注意が必要なことがあります。たとえば石鹸の使用、頻繁に風呂に入ること、特に熱い湯は良くないそうです。規則正しい生活、休養、バランスのとれた食事、適度の運動、ストレスを取り除く等の注意が必要です。シェーグレン症候群の症状により治療方法もいろいろですから、まずは医師に相談して適切な処置、薬などの投薬をしてもらうことをおすすめします。シェーグレン症候群にかかっている患者も少なくありません。患者会など利用して情報収集をはかってみるのもいいでしょう。患者会として「シェーグレンの会」(事務局:金沢医科大学血液免疫内科)があり、毎年1回開かれているようです。

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